株式会社住環境計画研究所(代表取締役会長:中上 英俊、以下「住環境計画研究所」)、株式会社トインクス(代表取締役社長:八代 浩久、以下「トインクス」)、北海道胆振総合振興局および北海道行動デザインチームは、脱炭素社会の実現を目指し、北海道胆振総合振興局管内の小学校14校を対象に脱炭素行動促進アプリの実証事業を 1 月 22 日より開始します。
北海道胆振総合振興局では、「ゼロカーボン北海道※1」の実現に向けた産学官連携の場として、TEAM「ゼロカーボンいぶり」を発足し、様々な主体と連携しながら取り組みを展開しております。また、北海道庁職員を中心に構成された「北海道行動デザインチーム(通称「HoBiT」)」では、人々の行動変容を促すナッジ※2の仕組みを行政サービスに有効活用するため、北海道におけるナッジ活用事例の実施や効果検証に取り組んでおります。本実証はこれらの取り組みの一環として官民協働で実施するものです。
本実証では、胆振地域の小学 5 年生と 6 年生の児童を対象に、学校のタブレット端末とウェブアプリを利用し脱炭素行動の選択と実践を促すプログラムを 2024 年 1 月 22 日から 2 月 16 日まで実施します。児童の入力データや利用前後のアンケート結果の分析により、脱炭素型ライフスタイルへの転換につながる行動促進効果を検証します。
本実証で利用するウェブアプリ「そらたん島を救おう!」は、住環境計画研究所で策定したプログラムをもとにトインクスが開発・提供するもので、学校の児童たちが実施した脱炭素行動をアプリに入力することでポイントが付与され、学級のポイント合計値で架空の島をきれいにするコンセプトとなっています。小学校高学年から中学生までの利用者層をターゲットにゲーミフィケーション等の行動科学の知見を取り入れ、学級や学年全体で競い合うなど、ナッジの手法を活用しています。本アプリの実証事業は 2022 年度より長崎県壱岐市にて実施しており、行動変容の効果がみられたことから、社会実装に向けさらなる推進に取り組んでおります。
住環境計画研究所、トインクス、北海道胆振総合振興局および北海道行動デザインチームは、本実証を通して自治体や地域の皆様とともに、脱炭素社会実現に向けたライフスタイルへの転換促進に貢献して参ります。
※1 ゼロカーボン北海道:北海道では、2020 年 3 月に「2050 年までに温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指す」ことを表明しました。
※2 ナッジ:(英語 nudge)「ひじで軽く突く、そっと後押しする」 という意味で、人々が自発的に望ましい行動を選択するよう促す仕掛けや手法を示す用語。