吸収冷凍機をガスヒートポンプ(GHP)に組み込むには小型化と空冷化が必須である.本研究ではその解決策として空冷過冷却断熱吸収器に着目し,その解析を行って構造を最適化し利用可能性を示した.
断熱吸収器では,空気で過冷却された吸収液が最上部のザル形状の矩形散布器に供給され,複数の液滴または液柱となって下段の散布トレイに落下し,その際に冷媒蒸気を吸収する.下段のトレイでは,冷媒蒸気を吸収して低濃度となった液表面と高濃度の液中心部とが混合・攪拌されて均一になり,再度更に下の段に落下する.
本研究では,断熱吸収器をモデル化した断熱吸収機構でシミュレーションを実施した.解析の結果得られた性能特性は,先行の実験と良く一致し,これにより断熱吸収器の小型化および最適設計に関する知見を得た.
- 論題
- 空冷過冷却断熱吸収器の性能解析
- 著者
- 今井洋輔, 大橋俊伯, 岡本洋明, 飛原英治, 川上隆一郎
- 掲載誌
- 日本冷凍空調学会年次大会講演論文集(大阪), C332, 2008年10月