平成25年10月に施行された住宅・建築物の省エネルギー基準では、住宅・建築物ともに外皮性能と一次エネルギー消費量を指標として建物全体の省エネルギー性能を評価している。本基準の施行に伴い、今後外皮及び省エネルギー性能の高い住宅の普及が予想されるが、こうした住宅において年間を通じエネルギー消費の実態を調査した事例は少ない。また、省エネルギー基準適合住宅のエネルギー消費を詳細に把握することは、今後省エネルギー基準における一次エネルギー消費推計の与条件を検討する際などに有用と考えられる。
本調査では、省エネルギー基準適合住宅のエネルギー消費実態を明らかにすることを目的に、温暖地(5地域)における省エネルギー基準適合住宅3件を対象にエネルギー消費の計測調査を実施した。本報では、計測調査の概要と計測対象3件の年間一次エネルギー消費量の結果を報告した。
- 論題
- 省エネルギー基準適合住宅における一次エネルギー消費の実態 : その1 調査方法と一次エネルギー消費の実態
- 著者
- 高山あずさ, 中村美紀子, 岸田真一, 澤地孝男, 桑沢保夫, 三浦尚志, 赤嶺嘉彦
- 掲載誌
- 学術講演梗概集 2015(環境工学II), 1353-1354, 日本建築学会, 2015.09