家庭CO2統計の全国試験調査結果と,AMeDASデータから推計した暖房デグリーデーを用いて,全国および10地方別の排出要因分析を行った.さらに,排出要因分析で得たパラメータと直近の公的統計調査における市町村統計値等を用いて,全国市町村別の世帯あたり排出量を推計した.10地方別の排出要因分析から,全国モデルに対して地方別モデルは重相関係数で1-3ポイント程度の精度改善が図られること,北海道・東北・関東甲信・九州では地方内での暖房デグリーデー差がCO2排出に有意な差を生じさせることを明らかにした.地方別モデルを用いた市町村別原単位の推計結果からは,東北・関東甲信・北陸・近畿における四分位偏差が0.4以上であり,地方内における市町村間の排出原単位の差が特に大きい可能性を示した.
- 論題
- 家庭CO2統計に基づく全国10地方別の排出要因分析と市町村別世帯あたり排出量の推計: 全国試験調査結果を用いて
- 著者
- 石河 正寛, 松橋 啓介, 金森 有子, 有賀 敏典
- 掲載誌
- 土木学会論文集G(環境), 74(6), II_193-II_201, 2018.