北海道に在住のWEB調査モニター720名を、介入群3グループと対照群の計4グループに分け、仮想のエアコン購買場面での商品選択実験を行った。介入群には商品選択前にそれぞれナッジ要素(損失回避、社会規範、選択肢の構造化)の異なる高効率エアコンの購入を促すメッセージ画像を提示した。その後、4種類の商品から購入したいと思う商品を選択してもらい、高効率エアコンの選択率についてメッセージを提示していない対照群と比較した。
その結果、統計的な有意差はみられなかったが、ナッジを用いたメッセージを見せたグループで高効率エアコンの選択率が増加した。また、メッセージ間では損失回避メッセージは内容への関心も高く、省エネエアコンの選択率が最も高かったため、今回検証したナッジ要素の中では特に有効である可能性が示唆される。
本研究は北海道環境局委託事業「脱炭素社会に向けた行動変容促進事業」の一環として実施した成果である。
- 論題
- 北海道における高効率エアコン選択を促すメッセージ手法の検証
- 著者
- 土屋 友和、平山 翔、小林 翼
- 掲載誌
- BECC JAPAN 2022