エネルギー問題や非常用電源確保の観点から、分散型エネルギーシステムの導入促進が期待されている。分散型エネルギーは多種多様だが、建物が密集する都市では、近未来的にはコージェネレーションシステム(CGS)の普及可能性が大きいと考えられる。本研究では、目黒区内にある市街地を対象に、地域レベルにおけるCGSの導入可能性を明らかにすることを目的とした。まず、実態調査及び文献調査をもとに各種建物の電力・熱需要を推定し、これをもとに目黒区内の市街地の電力需要を設定した。次に、CGSの導入方法を2つのシナリオに分けて設定し、これら市街地の電力自給率を推定した。その結果、CGSを単一建物に導入するより、複数建物間で共有した方が電力自給率が向上することが示唆された。
- 論題
- 都市における分散型エネルギーシステムの導入促進に関する研究
- 著者
- ユウローリン,湯浅和博
- 掲載誌
- 平成26年度建築学専攻修士論文梗概集 第43号,pp.129-132,東京工業大学大学院理工学研究科建築学専攻,2015年2月