家庭部門の省エネルギーにおいて、太陽光発電や高効率給湯器といった家庭用の高額な省エネルギー機器の普及促進が大きな課題なっているが、家庭でそのような機器の導入を検討し、導入するまでの心理プロセスを扱った研究はほとんど行われていない。そこで、本研究では環境配慮行動で用いられているステージモデル(Self-regulated stage model; Bamberg,2013)を援用し、ステージモデルが機器の導入プロセスに適用可能であるのかを検討するため、北海道在住の312世帯に対してWeb調査を行った。分析の結果、ステージモデルを用いることで高額な省エネルギー機器の導入行動の過程をより説明できることが明らかになり、今後の介入におけるステージモデルの活用が、介入効果をより高めるという可能性が示唆された。
- 論題
- 家庭用高額省エネルギー機器導入の規定因の検討
- 著者
- 小林翼・大沼進
- 掲載誌
- 日本社会心理学会第56回大会発表論文集, p.49.(査読なし)